Happy Birthday for Me!! ~母からの誕プレ~
誕生日を、迎えました。
43歳ですね。
もはや 『おめでとう』 と言われて嬉しい歳でもないし (言ってくれる人もいないし)、特に今回は、単身赴任先の広島のマンションで、独り静かに誕生日を過ごしました。
朝、まどろみながら外は雨の気配。洗濯、できないやん…。あぁ、今日から43歳の自分やねぇ。独りぼっちの誕生日、折角やから 何かしないとね。でも雨か…。
たしか誕生日当日は近所のクリーニング屋でサービスがあったぞ。そうそう、15%引き…。秋冬モノの スーツ や ブレザー なんぞを出しとかなきゃ!
そんなこんなで 起きるでもなく寝るでもなく まどろんでいると、チャイムがピンポーン!
のっそり起きてドアホンに向かって 『ふぁ~い?』
『あ、宅配便です。』 『どぞ。』
さて、ひと月前に引っ越して来たばかりのこちらの住所に、何かいね? また通販で何か買ってしまった? 転勤の内祝?に通販で買ったズボンプレッサーは、もうとっくに着いてるぞ? そういえば最近はネットオークションもやってないなぁ…。
で、玄関先に宅配のお兄ちゃん。『ご苦労様~!』 と段ボール箱を受け取る。
京都の実家の母からの荷物。 さすがお母ちゃんやね、産んでから40年以上経って、いまだに自分の息子の誕生日を忘れてない。ま、言うてみたら、今日は自分の 『出産記念日』 やもんね。
早速に開封。
京都の老舗の 『しば漬け』。同じく老舗の 『ちりめん山椒じゃこ』。あぁ、うまそ!
でもこの部屋、炊飯器がないやん? ま、レンジ2分で出来上がるゴハンは買い溜めしてあるし、あのチンゴハンでも、この しば漬け で食べたら美味いかなと…。
で、その下にまだなにやら大きな物体が入っている。なんぞや? 鍋? あれ? 電気コードも見えるで?
取り出してみると、どうやらこれは炊飯器?
でも、ここ20年くらい見慣れた炊飯器と、どうも風情が違う…。まず明らかに形状が違う。手鍋の持ち手を取り去ったような寸胴に、どう見ても手鍋用のチープな 蓋 (フタ)。
どこ製? “ナショナル” って書いてある。カタカナで? “NATIONAL” でもなければ、ましてや “PANASONIC” でもない…。
裏返してみる。“松下電器産業株式会社” と書いてある。
“特許 及 実用新案出願 24件”、なんじゃ?
“意匠登録出願 2件”、いつのやねん!?
どう見ても、昭和レトロ。しかも、“三丁目の夕日”!
さっそく、京都の実家に電話。
めずらしく 父が出る。母は外出したとか。
『おぉ、炊飯器、届いたか? まだ買うてへんて言うてたやろ。』
『届いたけど、いつの時代のんやな?』
『いつのんって、引越しの時に出てきたから置いといたんやけど、そんなに古いもんやないやろ?』
『古いやろ、これ! 使えるんかいな?』
『いや、そう思うてな、送る前に炊いてみたんや。美味しう炊けたで。使いいや。』
たしかに、使った形跡はあるが、使い込んだ状態ではない。ネットオークション風に言えば、中古としては美品。『見た目に多少の汚れ・使用感はありますが、機能的に問題はありません。』 ってやつか…。
それにしても、こいつでゴハンを炊けというのか?
実は、健康を気遣って、自分で炊くなら “雑穀米”。それが続かなくても “押麦ブレンド” か “発芽米” と決めていたのだ。“雑穀米” を美味しく炊くには相応の圧力が必要で、それなりの炊飯器を買うには数万円の予算。夏のボーナスが出たら、2万くらいの “IHジャー” を買って自炊を始めようと企んでいたのだ…。
そう、美味しく炊くには “圧力” が要る。特に雑穀や麦などの場合は。しかるに、この昭和レトロ炊飯器のフタはなんだ!? 乗っかってるだけ? 押さえつける部品もないぞ。これでは加熱するほどに ポコポコとフタが持ち上がり、蒸気が漏れるだけではないか?
ところで、火加減は大丈夫なのか? 少年の頃、キャンプで習ったぞ。『はじめチョロチョロ、中パッパ、赤子泣いてもフタ取るな…』。このレトロ君、『入』 と書いたスイッチが1つ。タイマーも デジタルディスプレイもない。もちろん、マイコンも IC も搭載していない。おい、火加減はどうするのだ???
とにかく、文句ばかり言っていても仕方ない。
両親にはあらためて御礼の電話をして、それから実際にご飯を炊いてみよう。
あ、白米なんて買ってない。あとでスーパーに買いに行こう…。
段ボールから最初に出てきた、老舗の “しば漬け” と “ちりめん山椒”。ようやく、母の気遣いが理解できた。独りでなにかと不便だろうけど、この炊飯器でご飯を炊いて、美味しい漬物や オジャコ で、食べてちょうだいと…。
文句言って (独り言としてここに書いただけで、本人には言ってないけど)、ごめんなさい。
でも、本当の御礼は、実際に米を炊いて試食してからにします。
読者へのレポートも、しばしお待ちくだされ。
もし、この 昭和レトロ君 で炊いたご飯が絶品の美味であったなら…、この30年間、各電器メーカーの技術革新の努力はなんだったのだろうか? ということになりかねませんが…。
TN















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